会 期:2027年2月3日(水)~21日(日) 9:00~17:15
休館日:2月8日(月)、2月15日(月)
入場料:無 料
千葉にゆかりのある、中里和人氏と大塚勉氏、2人の写真家による作品展を開催します。
海の埋立により大きく変化を遂げてきた東京湾湾岸を、時代の空気と共に捉えた作品を展示します。
かつて海辺の別荘として建てられ、湾岸の変遷を見届けてきた国登録有形文化財の洋館・旧神谷傳兵衛稲毛別荘内でも作品を展示予定です。
中里和人
Katsuhito Nakazato

「湾岸原野」1983年7月2日

「湾岸原野」1983年7月2日

「湾岸原野」1987年5月5日

「湾岸原野」1983年10月15日
1983年、千葉市幕張の湾岸エリアに広大な埋め立造成地を見つけた。その光景に導かれ現場へ行ってみると、広大なアシ原が風にそよぎ、所々にむき出しの荒地のような造成地が広がっていた。
原っぱの中では、風にそよぐアシの奥からヨシキリの声が聞こえ、あちこちの水溜りにはザリガニが棲息していた。大都市東京圏のエアポケットに迷い込んだ衝撃を受け、この異世界をドキュメントしようと思いたった。
東京湾ウォーターフロント開発で生み出された、人工景観と自然景観が交錯するエリアを、1989年幕張メッセが誕生するまでの7年間撮影し続けた。
そこには、80年代の名付けようのないフロンティアとニューランドスケープがあった。
今回、45年ぶりに幕張や稲毛の臨海部を訪れると、大きな森が出現していて、私は現代の浦島太郎のように、再び幻の東京湾岸の風景と遭遇したのだった。
中里和人
作家略歴
写真家
東京造形大学名誉教授
ギャラリーsana village代表
1956年 三重県多気町生まれ
1978年 法政大学文学部地理学科卒業
【写真展】
1990年「湾岸原野」新宿オリンパスギャラリー(東京)
1995年「夢ノ手ザワリ」新宿ニコンサロン(東京)
2000年「小屋 無心で奔放な建築」INAXギャラリー(東京、大阪)
2000年「長屋迷路」墨田区向島の長屋(東京)
2001年「キリコの街」麻布十番うちだ(東京)
2002年「青梅幻視画(ジオラマ)館」SAKURA FACTORY(東京)
2002年「デッドストックブルース」第3回まちがミュージアム (山梨)
2002年「褪色のハテ」第1回WANAKIO 那覇農連市場倉庫(沖縄)
2003年「逢魔が時」ギャラリー楽風(埼玉)
2004年「闇の境界」イル・テンポ(東京)
2005年「N町」茅場町うちだ(東京)
2006年「R」ギャラリー冬青(東京)
2006年「東亰」木土水ギャラリー(埼玉)
2008年「夜、自然、もうひとつの東京」オッテンゼン資料館(ドイツ/ハンブルク)
2008年「ULTRA 臨界夜景」中京大C・スクエア(愛知)
2009年「ULTRA」三重県立美術館(三重)
2010年「風景ノ境界」芳澤ガーデンギャラリー(千葉)
2012年「太古の光 表層トンネル」大地の芸術祭2012 (新潟)
2013年「龍宮」森岡書店 (東京)
2014年「光の気圏」巷房 (東京)
2014年「夜」ギャラリーon (韓国/ソウル)
2014年「TOKEI(東亰)」クラシックギャラリー (ロシア/モスクワ)
2015年「MABU 光ノ境界」大地の芸術祭2015(新潟)
2015年「lux water tunnel land tunnel」新宿ニコンサロン(東京)
2016年「惑星 Night in Earth」巷房(東京)
2017年「ヒューマン ディメンション」ベルリン日独センター(ドイツ)
2018年「目覚める海、眠る岩 日本臨海夜景」フンボルト大学森鴎外記念ギャラリー (ドイツ/ベルリン)
2018年「Night in Earth」巷房(東京)
2020年「光ノ漂着」巷房(東京)
2020年「Tokei−Tokyo」すみだ向島EXPO2020(東京)
2021年「Night in Earth」砂丘館(新潟)
2023年「SPECTRES」ケルン日本文化会館(ドイツ/ケルン)
2025年「Gray in land」巷房(東京)
【合同展】
2006年「墨東写真展」(東京)
2007年「見えるもの/見えないもの」東京芸術大学陳列館(東京)
2008年「土 大地の力」県立館林美術館(群馬)
2016年「夜」国立東洋美術館(ロシア/モスクワ)
2016年「風景のかたち」足利市立美術館(栃木)
2016年「テグ フォト ビエンナーレ2016」(韓国/テグ)
2018年「Soft City」Schloss Biesdorf (ドイツ/ベルリン)
【ワークショップ】
2002年 楽しい建築教室「移動する小屋」目黒区美術館(東京)
2004年「橙屋プロジェクト」向島Year2004(東京)
2009年「子どもアートinみえ」三重県立美術館 (三重)
【写真集】
1991年「湾岸原野」(六興出版)
2000年「小屋の肖像」(メディアファクトリー)
2002年「キリコの街」(ワイズ出版)
2004年「路地」(清流出版)
2006年「R」(冬青社)
2006年「東亰」(木土水)
2009年「ULTRA」(日本カメラ社)
2011年「グリム」(清流出版)
2015年「lux water tunnel land tunnel」(ワイズ出版)
2018年「Night in Earth」(蒼穹舎)
2021年「Hikari no Hyochaku」(SPRING GALLERY)
2022年「URASHIMA」(蒼穹舎)
【共著】
1999年「小屋 働く建築」(INAX出版)
2005年「夜旅」(河出書房新社 文/中野純)
2007年「こやたちのひとりごと」(ビリケン出版 文/谷川俊太郎)
2008年「東京サイハテ観光」(交通新聞社 文/中野純)
2008年「SELF-BUILD」(交通新聞社 文/石山修武)
2015年「花」(而今禾 花/上野雄次)
【受賞】
2003年 第15回写真の会賞
2005年 さがみはら写真新人奨励賞
【コレクション】
足利市美術館
国立プーシキン美術館(ロシア)
大塚勉
Tsutomu Otsuka

「SITE埋立地・家族」1976年1月

「SITE埋立地」1972年4月

「SITE埋立地・浦安沖のべか舟」1971年6月
生活の海
かって沖の百万坪と呼ばれ遠浅の海は、漁業を生業とする者にとっては「生活の海」だった。
写真学校に入学した60年代後半には埋立地の一部が完成し、映画研究部入部した私にとっては埋立地が、創作する場になっていた。
8ミリカメラを携えながら何本かの映像作品を制作した後、写真学校卒業後の1971年から映像作品のロケ地でもある埋立地を撮り始めた。
1971年頃はまだ浦安町堀江に住んでおり、弁天様周辺と第一期埋立地を中心に撮影した。
1974年には漁業権放棄にともなって海楽地区に移住し、その後も撮影は続けられ、80年代初めまで経続された。
再び、撮影を開始したきっかけは東日本大震災後からで、「生活の海」から「生活の地」に変貌した街の今を、ありのままの景色として写真にした。
大塚 勉
作家略歴
1951年 千葉県浦安市生まれ
1971年 東京写真大学(現・東京工芸大学)卒業
1969-72年 実験映画制作
【個展/グループ展】
1971年「映像個展」新宿ヘッドパワー(東京)
1986年「IncognitoⅠ/花片の翳り」渋谷ドイ・フォトプラザ(東京)
1987年「IncognitoⅡ/花片の翳り」新宿ニコンサロン(東京)
1989年「IncognitoⅢ/水の種子」シブヤ西武美術画廊(東京)
1992年「地の刻」INAXギャラリー(東京)
1993年「地の刻」INAXギャラリー(札幌)
1994年「エマルジョンナンバー5・6・5」アートフォーラム谷中(東京)
1996年「TRANS-BODY」HOKARI Fine Art Gallery(東京)
「TRANS-BODY」GALLERY ississ(京都)
1997年「身体のゆくえ」ギャラリール・デコ(東京)
「Placebo」HOKARI Fine Art Gallery(東京)
1998年「TRANS-BODYⅡ」HOKARI Fine Art Gallery (東京)
「ラヴズ・ボディ ヌード写真の近現代」東京都写真美術館(東京)
「水と空と地の間で」フランスにおける日本年、GALERIE VRAIS REVES(リヨン・フランス)
2002年「うすい壁うすい身」改善(東京)
「部屋」ギャラリール・デコ(東京)
2005年「Body Works 1991-2005」GALLERY IMAGO(東京)
2006年「骨/土に帰すもの」GALLERY Private(鎌倉)
2007年「SILENT」Space Kobo&Tomo(東京)
2013年「タイベックスーツ/記憶のすみか」PlaecM(東京)
2014年「HALF LIFE/半減期」Gallery Photo/synthesis (東京)
2015年「乳と記憶」Gallery Photo/synthesis (東京)
「断たれた地」Gallery Photo/synthesis (東京)
「川の臭い/Smell」Gallery Photo/synthesis (東京)
2017年「FUKUSHIMA 2011-2017/After the Aftermath」ohrenhoch(ベルリン・ドイツ)
「ある日・2016年11月16日・晴れ・福島」Gallery Photo/synthesis (東京)
2018年「空が割れた日」ギャラリーヨクト(東京)
「うすいからだ・部屋・Y君」ギャラリーヨクト(東京)
2019年「海境線」ギャラリーヨクト(東京)
「SITE/埋立地1971ー2019生成する場」浦安市郷土博物館(浦安)
2020年「瞬く皮膚、死から発光する生」足利市立美術館(足利)
2021年「水脈/1971-2021 湾岸・不連続な風景」ギャラリーヨクト(東京)
「容器のない都市/東京・香港」ギャラリーヨクト(東京)
2022年「海境線2/埋立地・1971-2022」ギャラリーヨクト(東京)
2023年「過客」ギャラリーヨクト(東京)
2024年「TRANS-BODY」コミュニケーションギャラリーふげん社(東京)
2025年「SITE/埋立地1971-2024」ギャラリーヨクト(東京)
2026年「都美セレクショングループ展2026」東京都美術館(東京)
【パブリック・コレクション】
フランス国立図書館
浦安市郷土博物館
写大ギャラリー
【出版物】
2024年「TRANS-BODY」ふげん社
2025年「SITE/埋立地1971-2024」KT/photo