日差しの強い日が続きますね。
ギャラリー・いなげの庭園は新緑で青々としています。
今日は5月18日にギャラリー・いなげに来てくれた千葉市在住のライター・大島健夫さんとの庭園散策を紹介します。
大島さんは詩人でありながら、市内に生息する生き物についてとてつもなく詳しい方です。昨年8月に旧神谷伝兵衛稲毛別荘で、WiCANと共に開いたカフェ「kaiki」の際、庭の池で「モクズガニ」を発見してくれたのが大島さんでした。そして、「ほかにもまだおもしろい生き物が隠れているのでは…」ということで再び訪れてくれました。
18日の庭園散策は雨上がりでしたが、カマキリの子どもたちやアオスジアゲハなどが様々な虫に遭遇しました。今回は中でも珍しい昆虫「ラクダムシ」を発見したので、大島さんの解説付きでご紹介します。
ラクダムシ(大島健夫さん撮影)
●Yuki:ラクダムシは珍しい虫なのですか?
●大島:名前も姿も奇妙ですよね。千葉市のレッドデータブック(*)では「A(最重要保護生物)」にランクされている、現在では希少となった昆虫なんです。
●Yuki:そんな珍しい虫がなぜギャラリー・いなげの庭園にいるのですか?
●大島:実はそれが、稲毛の松林の存在と大きな関係があるんです。
●Yuki:稲毛の松林と言えば、「21世紀に引き継ぎたい日本の名松百選」にも選ばれていますよね。松林とラクダムシはどのように関係しているのですか?
●大島:この写真の個体には、お尻に長く突き出た棒のようなものがあるのがお分かりになるかと思います。この個体は雌で、この棒のようなものは「産卵管」なんです。これを用いて松の木の樹皮の下に卵を産みつけ、孵化した幼虫はそのまま樹皮の下に住み、木の材質を食い荒らすキクイムシなどの幼虫を食べて成長していくんです。
(*)絶滅の恐れがある野生生物のリスト。
また、ギャラリー・いなげにおもしろい生き物が現れたときは、ブログでご紹介していきますので、次回をお楽しみに…。
※千葉市内の野生の生き物についてもっと知りたい方は大島健夫さんのブログへhttp://daylightrambler.blog.fc2.com/
yuki